でた!
借り受ける前の住人が捨てたごみ。
一人では手に余る広さを開墾した中年男性とその老母が暮らしていた。
何年分あるんだろう?ビニール袋にオムツやら、飴の袋やら・・。
ゴミ袋に土をかけ、その上にまたゴミ袋を捨て、土とゴミが幾層にも重なり合っている。2メートル四方くらいに広がり、高さは膝丈くらいまでこんもり。それ以外にも、ありとあらゆる場所にビニールやらワンカップの蓋やら・・。わんさか出てきた。
庭の一角を掃除したら、これ。
他にもまだまだビニールが落ちている。堆肥集めと思っても
何かしら分解しないものが混入してしまう。
へこむ。同時に怒りがわいてくる。
なぜ?こうなってしまったのだろう?
でも、前の住人を責める気にはなれない。
化学薬品からできる製品が出始めてから、
その後始末なんてことは誰も考えもしなかったんだろう。
実際ビーニル袋は本当に分解しない。
オーナー一族の昔のアルバムには、美しい敷地の写真が並ぶ。
そして、なぜ?ゴミにあふれる敷地になってしまったのか、その背景を想う。
一族の若い衆はみな都会にでて、人が寄り付かなくなった。
老婆が一人残されて、とたんに生活は回らなくなる。
それでも使うに便利な製品が持ち込まれ、ゴミは建物の外に放り出された。
目隠しに土がかけられた。その土地は心理的にすでに放棄されていた。
この家族にどんな不幸があったかはわからない。
でも、その不幸の残骸が今の状態なんだと思う。
きっとこんなことは他のあちこちで行われているんだろう。心が痛い。
同時にきちんと分別してゴミを出したとしても、
どこかで放棄されていると思うと、持ち込むこと自体拒絶したい。
エゴで成り立つ市場経済の影、心と土が離れてしまった不幸の結果がここにある。
さっさと片付けよう。
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