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2009/04/30

竹の子には頭が下がる

日中畑で体を動かしていると、夜寝るのが早くなる。
まさか陽がある内にパソコンを開く気もなれず、なかなか更新できない・・。
今日で牧丘で暮らし始めて1ヶ月が経った。

わずか1ヶ月ながら体の変化が現れてきた。
まず食の嗜好。炭水化物を食べる割合が圧倒的に増えた。
米や小麦をしっかり食べないと体に力が入らない。
野菜は買うと高いから、お金を使わないようにするのにも一役買っている(^^)
でもそのせいか少々便秘気味になった。

あと、指先のささくれには基本的に常時悩まされている。
土仕事が多いのでどうしても肌が乾燥してしまう。
以前は愛用していた自家製蜜蝋クリームはあまり役に立たない。
今の所、オロナイン軟膏が一番よく効く。

我が家の相変わらず昼の食卓は豊か。裏の屋敷林で竹の子が取れる。
一緒に住む友族がいつの間にか竹の子を収穫しあく抜きをしてくれる。
それを相方が醤油としょうがに漬け込んで、絶品竹の子から揚げを作ってくれた。

写真のメニューは、自家製ナン、から揚げに残り物のカレーにチーズを乗せてレンジで一焼きしたもの。
何にでも使える竹の子はとてもありがたい。

2009/04/24

果樹園経営

今日は雨。最近いい感じのペースで雨が降る。ありがたい。
失業保険は8ヶ月間いただけることになった。今まで会社勤めをしてきてよかったと少しだけ思った。年内はとりあえず大丈夫そうだ。その間にいろいろ準備をしようと思う。

先日、近所の方を訪問した。80才台で桃農園を経営されているご夫婦。いつも、なにか気付きをくださる。今は、受粉の作業の真っ最中。花が咲く前に4回も消毒をしているせいで、ミツバチがいなくなったので、受粉は人間の仕事だ。もちろん消毒は最後のに奥さんが言ったことが印象的だった。「昔は軽トラなんてなかったから、人が背負える位の出荷しかしなかった。今は、徹夜で出荷の準備をする。機械に動かされている感じがするねー。」

会社勤めをしていたとき、パソコンに対して思っていたことと同じだった。
今のやり方やシステムでは、果樹農園も大変そうだ。

牧丘にあるリンゴの木は、ここ2~3年消毒をしなかったようなのでほとんど枯れてしまった。他の農園でもカミキリムシと腐乱病っていう白いカビのようなものにやられて1年で死んでしまった木が出ている。果実が取れるまで5年くらいかかるのにやられるときはすぐにやられる。「無農薬は販売用には無理」、みな同じことをいう。でも今は減農薬ってことで、昔よりずいぶん気を使っているらしい。残留農薬が規定値を越えると出荷不可。その年の収入はなくなる。一方で、虫食いや傷物は当然市場には出荷できない。そうやってぎりぎりで作られた果物が商品棚に乗っている。

販売価格も市場に管理され自分では決められない。巨峰の場合、キロあたり800円がつけばよし。500円を切るようでは出荷用のダンボールで赤がでる。ちなみに巨峰は2房で1キロ位になる。それも数トン単位で作る農園がほとんど。価格設定がある程度自由な道の駅や直売所で売っても、悪くなる前に売り切る目処は立たないのが現状。だから、農協を通じて巨大市場に出荷せざるを得ないのだ。

なるほど。非常に厳しい世界だ。追い詰められて経営している。跡継ぎもいなくなるわけだ。心持ちはのんびりした感じで暮らしを保ちながら果樹農園経営をするにはどんなやり方ができるんだろう?

その土地で弱い品種を栽培することは、病害虫管理の労力が生じコストがかかる。コストを回収するためにある程度の規模を確保する。一つの品種を大量に作ることは売り切るための販路を確保する必要性が生じることからシステムへの依存度が増す。

・土地あった病害虫に強い品種を選ぶこと
・多くの品種を栽培すること
・自然のサイクルに準じた栽培をすること
・生食のみならず加工をしてから出荷すること
・独自の販売ルートを持つこと

無農薬にこだわりを持ち続けるのであれば、こんな風に経営して行けばいいのだろうか。

牧丘にはブドウ、スモモ、乙女リンゴ、杏、イチジクの苗、桑、柿、梅、キウイの成木がある。果樹が本格稼動するにはあと数年かかるけど、とりあえず自給用で余ったら何かと交換したい。梅は今年から大量に収穫できるはずだ。梅酵素ジュース、梅干、梅酒。他にどんな加工方法があるだろうか。

2009/04/22

ブドウの新芽


昨日の雨が上がり、今朝は山並みが雲に沈んで、神々しいほどの陽気。
冬に購入したブドウの苗の新芽が出てきた。

プラスチックのコンテナに石、土をいれ移植。保湿用にオガクズと藁でマルチ。
隣のブドウ畑より新芽がでる時期は遅いけど新芽が出てきて一安心。


2009/04/21

双子


相方が身ごった。
長女の出生から8年たって、なかなか次が出来ないなーなんで思っていたら、無事にいったら来年の正月に子供が2人生まれている予定。

双子だった。ちなみに二卵性。
おっちょこちょいの我が家でも間違えることはなさそう。

3人の子の親になることは、1人っ子の親になるよりちょっと重い。子供が1人なら、将来的にどうにでもどうにかできるに思っていた。3人の子となると余裕!ってわけにはいかなそうだ。何しろ5年後には長女の食べ盛りが始まる。子供が食べるに困るじゃ厳しいよね。

でも、子供が生まれることは、重さと同じくらい豊かなことだと思う。幸せなことだ。相方は自宅出産をしたいと思っていたけど、日本の助産師さんは双子の出産は法律的に扱えないそうで、普通の病院での出産になりそう。残念。双子であることはあまり普通なことではないらしい。天使が2人も降りてくるのそれでだけ幸運ってことだ。

多くの友族と相方、家族全員が豊かに暮らしていけるようにしたい。
最近これからの生業についてよく考えるけど、子供が増えるからって怯んではいられまい。

焦らず、構えず。


今日は雨。ツバメが巣作りの場を探して家の中に飛び込んできた。
天使の使いの挨拶かな。

2009/04/20

種まき


最近天気予報がやけに気になる。
畝だてして、種蒔いて、マルチして。今月の作業はこのくり返し。
そのサイクルの合間にちょうどいい恵みの雨。
牧丘に来てくれた多くの友達がこいでくれたリンゴ畑が畑に変身した。

菜葉、ズッキーニ、豌豆、インゲン、オクラ、おかひじき、モロヘイヤ、レタス、えごま。
明日は雨。だから今日は一気に植えた。

毎日畑で働く。その時間はとても幸せな時間だ。
牧丘は今、八重桜が美しい。

2009/04/15

サイン

昨日の雨が一段落して、気持ちのいい朝。
雨水用に設置した大きな漬物樽にも水が一杯たまった。


朝の太陽の光は暖かくて気持ちいい。
先週、種が下ろされた小松菜が芽吹いている。


まだ、畝作りは半ばだけど、ずいぶん雰囲気が変わってきた。
だいぶ耕作地っぽい。

今日は根菜類の種まき。
大根、ごぼう、人参、カブ、二十日大根とミニ人参。


昨日の晩、友達が持っているかえるカードを引いた。
「合図ーサイン」というカードを引いた。
何かのサインが出現するらしい・・。と思っていたらサインがきた。

2009/04/13

リンゴの芽


牧丘では、夏の気配が感じられるようになった。
夜はまだちょっと肌寒いけど、日中の日差しが力強く感じる。
桜が散り始め、桃の花が咲いている。畑仕事で日焼けした。

切らずに残しておいたリンゴの木から新芽が出てきた。
とてもうれしい。生き残っている子達がいる。
まだ若いけど、足元を菜の花に囲まれてとてもきれい。

昼まで働けばしっかり腹がへる。
昼ごはんは、一日で一番楽しい食事。毎日カフェご飯が出てくる。
今日のメニューは、自家製シーチキンと近所の人からいただいた赤ワイン、
友達からもらったタイ米のチャーハンとあまりもののスープ。

畑の作業が進んでる。
ちょっと焦り気味な感じもあるが種を蒔かずば始まらない。
畝立てが今日の仕事。

斜面の下に水を溜める土手をつくる。横の畝で棟梁がデザイン。
カエルが住める様になるといいな。
明日は雨の予報。水がどう流れるかが楽しみ。

2009/04/07

1週間経ちました

牧丘に移り住んで約1週間が経過した。
何かと日中忙しくしている。

引越しの片づけをしたり、
発酵棚を作ったり、軒先にターフを張ったり。

そういえば牧丘に仲間が増えた。
近所の農園からもらったウサギ。それと、新たな友族のJ。

今日の夕食はヒメノオドリコソウのチヂミと菜の花とノビルの餃子。
どちらもうまい。

2009/04/01

暮らしの始まり

家族の風邪が移り発熱で役立たず。
引越最終日には終日牧丘で寝て過ごし、藤野の家とちゃんと別れが出来なかった。
きっとあの家とはまだ縁が残っているのだろう。

友人が引き続き借りることになっている。
あの家には、いずれきちんと世話になったと礼を言いたい。


牧丘の桜は今八分咲きだ。淡いピンクが褐色の山肌に映える。
毎食、食卓に上がる定番の岡菜はいつの間にか腰高になった。
今は一面に咲いた黄色い花と口に残る筋っぽい茎が春の深まりを感じさせる。

そういえば、春の野草が目立ち始めてきた。
いつも間にか、オオイヌノフグリが姿を潜ませ、
群生を始めたヒメノオドリコソウに取って代わられた。
ヨモギも土筆やカラスノエンドウもあちらこちらで顔を出している。
植物達は季節の流れを教えてくれる。

昨晩、相方と一緒に地域の「組」の総会に出席した。
組は、水道、消防、祭、鳥獣害対策等の地域の暮らしの共同体だ。
昨晩は新年度への引継ぎに加え、共同生活を行う自分達が組へ参加することが承認された。
形式的なものだが、近隣の約20世帯で構成される組で正式に仲間の一員として認識された瞬間だった。
借りている土地の石積みを思う度に、この土地を創ってきた先人達の足跡を感じる。
その先人達が同じく引き継いできた共同体を、損得ではなく、この土地同様受け入れたいと思う。

朝、ゆっくり起きて仲間達と庭先で朝食を食べる。
娘と一緒に薪を割り、炭をおこし、七輪でフライパンを振る。
テーブルクロスを掛けた机に出来たての炒め物とパンとコーヒー。
シンプルな食卓。自給率約5%(?)ながらなんとも豊かに感じる食卓。
青空と野鳥達のさえずりが最高の瞬間を演出する。
きっと昨日植えたジャガイモが食卓に上がるころには、もっと素敵な朝が迎えられるだろう。
小さな点が円になったことを再び実感できた瞬間だ。

今日、山梨市牧丘町の住民になった。
住民票を移し、運転免許証の書換えを行い、娘の学校の転入手続きを行う。
まだ段ボールに囲まれての生活だが、早速心地よい暮らしが始まった。