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2009/04/24

果樹園経営

今日は雨。最近いい感じのペースで雨が降る。ありがたい。
失業保険は8ヶ月間いただけることになった。今まで会社勤めをしてきてよかったと少しだけ思った。年内はとりあえず大丈夫そうだ。その間にいろいろ準備をしようと思う。

先日、近所の方を訪問した。80才台で桃農園を経営されているご夫婦。いつも、なにか気付きをくださる。今は、受粉の作業の真っ最中。花が咲く前に4回も消毒をしているせいで、ミツバチがいなくなったので、受粉は人間の仕事だ。もちろん消毒は最後のに奥さんが言ったことが印象的だった。「昔は軽トラなんてなかったから、人が背負える位の出荷しかしなかった。今は、徹夜で出荷の準備をする。機械に動かされている感じがするねー。」

会社勤めをしていたとき、パソコンに対して思っていたことと同じだった。
今のやり方やシステムでは、果樹農園も大変そうだ。

牧丘にあるリンゴの木は、ここ2~3年消毒をしなかったようなのでほとんど枯れてしまった。他の農園でもカミキリムシと腐乱病っていう白いカビのようなものにやられて1年で死んでしまった木が出ている。果実が取れるまで5年くらいかかるのにやられるときはすぐにやられる。「無農薬は販売用には無理」、みな同じことをいう。でも今は減農薬ってことで、昔よりずいぶん気を使っているらしい。残留農薬が規定値を越えると出荷不可。その年の収入はなくなる。一方で、虫食いや傷物は当然市場には出荷できない。そうやってぎりぎりで作られた果物が商品棚に乗っている。

販売価格も市場に管理され自分では決められない。巨峰の場合、キロあたり800円がつけばよし。500円を切るようでは出荷用のダンボールで赤がでる。ちなみに巨峰は2房で1キロ位になる。それも数トン単位で作る農園がほとんど。価格設定がある程度自由な道の駅や直売所で売っても、悪くなる前に売り切る目処は立たないのが現状。だから、農協を通じて巨大市場に出荷せざるを得ないのだ。

なるほど。非常に厳しい世界だ。追い詰められて経営している。跡継ぎもいなくなるわけだ。心持ちはのんびりした感じで暮らしを保ちながら果樹農園経営をするにはどんなやり方ができるんだろう?

その土地で弱い品種を栽培することは、病害虫管理の労力が生じコストがかかる。コストを回収するためにある程度の規模を確保する。一つの品種を大量に作ることは売り切るための販路を確保する必要性が生じることからシステムへの依存度が増す。

・土地あった病害虫に強い品種を選ぶこと
・多くの品種を栽培すること
・自然のサイクルに準じた栽培をすること
・生食のみならず加工をしてから出荷すること
・独自の販売ルートを持つこと

無農薬にこだわりを持ち続けるのであれば、こんな風に経営して行けばいいのだろうか。

牧丘にはブドウ、スモモ、乙女リンゴ、杏、イチジクの苗、桑、柿、梅、キウイの成木がある。果樹が本格稼動するにはあと数年かかるけど、とりあえず自給用で余ったら何かと交換したい。梅は今年から大量に収穫できるはずだ。梅酵素ジュース、梅干、梅酒。他にどんな加工方法があるだろうか。

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