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2010/04/24

そろそろアップルマン

リンゴの世話がそろそろ忙しくなる。GWはリンゴとは関係ない。
圃場にある王林が今秋に入ってから花を咲かせ始めた。赤い蕾からピンクの花びらが開く。
メインの富士は1週間くらい進捗が遅い。時限爆弾がチクタクと時を刻む。


今日は朝から近所のリンゴ農家の方の家に伺い、一緒に畑を見てもらいつつ作業のポイントを教わった。親切な方でリンゴだけでなく、彼の友達も紹介してくれた。かつてリンゴ専門にやってた人。これからいろいろ教われるといい。


そろそろ摘花の時期だ。富士は5月の最初の週あたりに花が咲きはじめ、10日ほどで落花する。それまでの間に無数の花を摘むことになっている。リンゴの世話で一番手間のかかる作業だ。20センチくらいまでの短果枝の先端の花と、2~3年目の枝の大きな花芽を残す。それ以外の花はすべて実をつけさせないまま摘花する。すべて実をつけさせると木の消耗が激しくなり来年の花芽の形成に悪影響が出る。

リンゴは一株に大体5つくらい花が付いていて、中心の花が病気も少なく、大きい実がつく。実をつけさせる株の中心果だけ残す。残した中心果もすべて実を張らせるのではなく、ある程度大きくさせてから形のいいもの、病気のないものや、枝と数量のバランスを考慮しながら最終的に大きくさせるものだけを残していくのと同時に袋をかける。リンゴの木1本で100個弱程度成らせる。花は5000はあるだろうか。リンゴの木は全部で大体120本。摘み取る花や実はものすごい量だ。この一連の作業を6月の初旬までに完了させるとあとは9月くらいまではそれほどの作業量はないので、この山を乗り越えられるかが勝負。

ちなみに6月の初旬からはブドウの世話が本格化する。地道にがんばろう。。。

2010/04/17

祭!


4月12日に地元の祭、立石神社例祭に参加した。
住んでいる地域は全戸立石神社の氏子。年一度の盛大なお祭りだ。祭といっても屋台がでるわけではない。地元の人たちだけで作り上げる伝統の祭。参加して本当によかった。

4月12日は信玄公の命日。平日の冷たい雨が降る中、多くの人が祭に参加した。11部落くらいが神社の氏子になっている。それらの部落の40歳未満の若い男衆がみんなで神輿を担ぎ、それ以外の人はそれぞれの部落の道祖神や公民館に集合。神輿は部落を順番に練り歩くのでそれを待つ。神輿が来たら担ぎ手に酒やご馳走を振舞う。若い衆は各部落の人たちと話をし、各部落の交流が図られていく。夕方5時くらいまでかかって神社に戻り、祭りは終わった。

担ぎ手としてはじめて参加した今回は雨と酒がきつかった・・。部落と部落の間は場所によって距離が違う。遠いのも雨がきついけど、50mくらいしか離れていないと、あっちで酒を飲み、すぐにこっちで酒を飲むことになる。茶碗1杯づつ飲んでも、あっという間に酔いが回る。部落によってはガッツリ座らさせてくれて振舞ってくれるので、勢いのいい若い衆はがんがん飲むし、老人達は飲めし、飲めしと勧めてくれる。新参者としてはお祝いの酒だからといわれればなかなか辞退できるものでもない。後半はどこを回ったのかよく覚えていない。べろべろになりながらも、最後まで担ぐことができた。

今回、よかったのは各部落を回り顔を覚えてもらうことができたこと。それと、地元の若い衆と仲良くなれたこと。若い農家もいれば、地元で働く会社員もいる。みんな気のいいひとたちだった。地元との交流、とてもいい祭りだ。

2010/04/16

里子になります

ブドウの栽培を3反も始めたものの、なかなか技術がおぼつかない状態なので不安が募る。無農薬も志向したいがなかなか難しい。地元の人に教えてもらいたいと強烈に思っていたら、山梨県が主催する農業技術研修に参加することになりました!祝!
この制度、地元のベテラン農家が里親になって近所で個別に技術指導を受けることができるというもの。しかも県からの結構なお手当もある。今年から開始される新しい制度だ。自分のように金なし、縁なし、技術なしの新規就農者としてはとてもとてもありがたい話です。はい。
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2010/02/12/16.html
2月の地元紙に紹介されていたのをたまたま読んで、「ふーん」なんて思っていたら、こっちに来てからいろいろ世話してくれるJAの幹部さんから勧められた。結構身近な話なの?だめもとで申請してみるかってなもんで住民票とか履歴書とかいろいろ提出して、甲府の県庁まで呼ばれて面接された。定員約20名の中に滑り込みセーフ!よかったじゃん!

自分の畑もあるし、双子もいるし自分が自分の技術取得にかけられる時間は少ない。そこら辺を面接ではぶっちゃけた上に強調してみた。山梨県的には、後継者不足と高齢化の5年後の状況を本当に憂いているようで、ひしひしと手詰まり感を面接中に感じた。空き家バンクといい、まだまだ事業主体者によってばらばら感がある就農者の誘致制度だが、総合的な取り組みになる日も近いかも知れない。

研修の詳細内容は里親と里子と県庁の間で決定される。里親のベテラン農家もこれから決定される。さて、今後の展開やいかに?

2010/04/06

ブドウに使う農薬って?

そろそろブドウの防除が本格化する時期に入った。
ブドウは相変わらず大地から水を吸い上げ続けている。キツイ温泉の匂いのする黄色い液体を動力噴霧器でハジく。

農薬の散布については今年は農協のご指導通りに撒こうと決めていた。無農薬に切り替えたくても、生態すらよくわかっていないし、圃場の他の生物環境も整っていない。とはいえ、単に農薬散布はいやだ!と思っていても先に進めない。でもご指導通りにと思っていたけどやっぱりいやだ!そもそも何を何に対して撒くのかよくわからんではお話にならないので、JAで作っている防除暦をしっかり調べてみた。

山梨の東の地域で警戒されているブドウの病害虫はいくつもある。黒トウ病、つる割病、褐斑病、晩腐病、灰色カビ病、ベト病、ウドンコ病。高温多湿の時に被害が大きくなるらしい。あと被害を与える虫はサビダニ、カイガラムシ、ヨコバイ類、アザミウマ類、ハマキ虫、トリバ類、ブドウトラカミキリ・・。
たくさんある~。どれもリアルに警戒されているし、被害の報告も新聞に掲載されたりしてるから、「もしからしたら?」羅病するかもっていうレベルでもないらしい。困ったものだ。少なくとも何もしないっていうわけにはいかないようだ。

防除暦にはそれらに対する農薬も20種類くらい記載されている。農薬。虫や菌を殺傷する薬品。調べてみたらいろんな種類がある。毒性も然り。残留農薬も心配だけど、散布時の危険性の方がはるかに高い。なにしろ1000倍~2000倍とはいっても、1回反あたり300リットルを年間を通じて12回も散布する。その中にはサリンと同じ有機リン系の農薬もある。環境ホルモンや発がん性物質などきつい薬剤が使用される。出来るだけ減らしていきたい。出来るだけ早く無農薬栽培を実現したい。

いろいろ本を読みあさってみたら木酢液が結構いいらしい。普通の酢は畑にまいたことがあるけど、結構威力を発揮する。それよりも効果は高いらしい。どれどれ、試してみるか~!木酢液を併用すると葉面散布時の展着力が増加して、薬の量を半分くらいに減らせるらしい。農薬散布時期と使用する薬剤の種類はJAの防除暦通りに、濃度は木酢液を使うから薄めに。その線で減農薬という形で進めてみたい。

ということで、ぶどう畑で最初にはじくのはベンレート水和剤と石灰硫黄剤。
ベンレート水和剤は、ベノミルという化学物質が主成分。ウドンコ病や黒星病等に対する殺菌作用がある。毒性はJAの指定濃度は200倍。1反当り1.5㌔の散布を指導している。うちの畑では、その3分2の濃度にした。発がん性物質かつ環境ホルモンとして考えられている。ちなみにこの農薬、むちゃくちゃ高い。1キロ購入したら8000円!くらいした。ひょえー。
石灰硫黄剤は天然鉱物の農薬。使用しても有機JASに認定される、とても古くからある農薬だ。大敵カイガラムシやハダニ類にも効果がある殺菌殺虫剤だ。自殺で有名な硫化水素はこれにサンポールを混ぜたものらしい・・。毒性としては、眼刺激、皮膚刺激性。この農薬は散布しても問題がないように思う。JAの指定濃度は20倍。うちは同様に3分2の濃度で。

今年のブドウ畑の最低目標は枯らさないこと。確実に来年のさr減農薬につなげられるようにしたい。収量目標は相場の7割。さて、うまくいくかな?